ギャラリーに囲まれている状況のとき、そんな神がかり的な光景をよく見ることができる気がします。
ギャラリーの方の「入れ!」の声に押されるかのように、最後の一転がりでカップに入ったり、難しいラインの道筋を作っていくかのようにボールが吸い込まれていったり、そういった光景を見るたびに、不思議な力を感じます。
そして、コースを取り囲むギャラリーが一斉に同じ気持ちで歓声を上げたとき、ロープの中にいる人間は、鳥肌が立ち武者震いと表現されそうな震えのようなものを感じるとよく言われます。もちろん、私も何度も経験しました。
ギャラリーの人達までもが夢中になるような試合展開では、選手はギャラリーの人達とは比べ物にならないほどの高揚感、緊張感の中にいます。
試合展開以上に、ギャラリーの歓声が、より一層の緊張感を引き出させ選手をますます戦いへとのめり込ませていくのでしょう。
そういった状況にどんどん入り込んでいくと、ボール以外に何も見えていないような選手が、実は何もかもを感じ取っているようなそんな感覚がやってきます。 そうなった時、何をやっても上手くいくのだから、や はり目に見えない力を感じずにはいられません。