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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第101回 緊張感

2008.10.6

久々のラウンドだから…、
朝一でみんなが見ていたから…
と様々な理由で、スタートホールのティショットを苦手とする人がいます。
毎日のようにラウンドしているプロゴルファーだって、スタートホールに緊張する選手は少なからずいるものです。最終日、最終組を初めて経験する選手は特に緊張するものです。
私自身もたくさんのギャラリーに囲まれてキャディしていると、時々心臓が何倍にも膨れ上がってしまったような緊張感を感じたことがあります。
キャディにとって大事なのは、どんな状況でも変わらない冷静さ。にもかかわらず、緊張感を感じてしまったとき、自分が冷静でないと気づいたとき、どうしたら良いと思いますか?
今回は、そんな「緊張感」の私なりの考え方と、そのコントロールもしくは利用する方法を紹介していきたいと思います。

朝のティーショットは緊張しますか?…私はします。(苦笑

優勝争いをしている選手にとって、一番の敵は「緊張してしまった自分自身」となってしまうことは少なくありません。
緊張のあまり、前夜あまり眠れなかった。緊張しすぎて納得できないうちに打ってしまった。ちょっとのミスで焦ってしまった。などなど。
「緊張してしまっているのですが、どうしたら良いでしょう?」といったことを朝相談されることもありました。緊張で、なかなかクラブハウスを出ていけない選手というのも見たことがあります。
しかし、そういった選手ほど意外にもきっちりと優勝を遂げるものです。
私が信じていることの一つに、優勝争いをしている中で一番信頼できるものは、「緊張している選手自身」であるということがあります。
緊張感は必ずしも悪いことではなく、どちらかというと「スーパープレー」と呼ばれる様な神がかり的なショットやパットが生まれるのは、この緊張感から驚異的な集中力が生まれたときであることが多いように感じます。
「緊張感の中でゴルフすることが、プロゴルファーとしての醍醐味」と中嶋常幸プロ。
独走している間、「しあわせだなーと思いながらラウンドしました。」と室田淳プロ。

たくさんのギャラリーに囲まれれば、
選手だって緊張します。

緊張感の中でのゴルフは、魅せる事を求められるプロゴルファーにとっては、大きな喜びでなくてはなりません。緊張感を無理に和らげようとしたり、逃げようとしたりすることは、せっかくのチャンスを無駄にしてしまっていることになるのです。
それでも、迫り来る緊張感にたじろいでしまう選手は少なくありません。
さてそんな時こそ、キャディの出番となります。
これは次回お話したいと思います。
 
次回更新予定:2008年10月13日

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